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【MOTO GUZZI】縦置きエンジンのメリットとは?
前回のブログから少々間が空いてしまいましたが、今回はMOTO GUZZIの縦置きエンジンについて
そのメリット・デメリットをお話したいと思います!
デザイン的に特徴のあるスタイリングになるのはもう誰が見ても明らかですが、機能的にはどうなのか?
そんなメカニカルな部分を見ていきましょう。
【メリット】
①直進安定性が良い
前回からのキーワードである「クランクシャフト」。
クランクシャフトというのはエンジンから動力が伝わり回転します。
そして縦置きエンジンではこれが縦方向になっているとご説明をしましたが、
これにより『ジャイロ効果』が生まれ安定性が増すのです。
どういうことかと言いますと、コマを回すとまっすぐに立とうとして倒れません。
物は回転をしているとその回転軸方向に安定しようとする力が発生するからです。これをジャイロ効果と言います。
下の図をご覧ください。
左が通常のコマの状態。軸の方向が上下なので上下方向に安定しようとします。
右が縦置きエンジンの状態。バイクを横から見ていると考えてください。
コマの軸(クランクシャフト)の方向が前後を向いてぐるぐると回るので前後(進む方向)に向け安定しようとするのです。
②冷却効率(バランス)が良い
エンジンヘッドが左右に張り出しているので走行風がそれぞれのシリンダーに均等に当たりバランス良く冷やすことが出来ます。
横置きだとエンジンヘッドの位置関係が前後になるので前のシリンダーにばかり走行風が当たり
後ろのシリンダーが冷えにくくなってしまいます。③シャフトドライブにしやすい
一般的にエンジンの動力をタイヤに伝達する仕組みといえば「チェーン」をイメージされる方が多いかと思いますが、
バイクによってはシャフトドライブと言ってチェーンではなくシャフトを使って動力を伝達するモデルもあります。
MOTO GUZZIもその1つ。
縦置きエンジンはクランクシャフトとドライブシャフトの軸方向が同じになるためシャフトドライブを採用しやすくなるのです。
ではシャフトドライブにするメリットは何かというとメンテナンス性。
チェーンであれば注油や掃除など定期的なメンテナンスが必要ですが、
シャフトドライブの場合はほぼメンテナンスフリーとなります。【デメリット】
①バイクが倒れた際にダメージを受けやすい。
これはもう想像がつくと思いますがエンジンが張り出ている分、バイクが倒れた際にはダメージを受けやすくなります。②トルクリアクションがある。
これはデメリットというか“特徴”や“味”と言った方がいいかもしれません。
縦方向に置かれたクランクシャフトが回るので、アクセルを吹かすと車体が傾こうとします。
これは『反力』によるもので例えるならクルクルと回る椅子に座った状態で左に回りたい場合には
手や足で右方向に向かって壁や地面を押しますよね?
あんな感じでクランクシャフトが回転する方向とは逆に力が働くので車体が傾こうとするわけです。
以前はこのトルクリアクションが大きく乗りづらいというお声もあったようですが、
現在では非常に乗りやすく改良され「MOTO GUZZIと言えばコレ!」という“特徴”や“味”といった認識になっています。こんなところでしょうか。
知れば知るほど奥が深いMOTO GUZZIのバイクたち。
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